FXの仕組み 〜FXで借金になるのか?〜

FXとは」で説明したように、FXでは小さな証拠金で大きな取引ができますが、では、なぜそんなことができるのかと言えば、 それはFX会社がお金を貸してくれるからです。例えば、 1ドル=82円なら、1万ドルを買うには本来82万円が必要ですが、それが2万円や4万円の証拠金で買えるというのは、早い話が借金して1万ドルを買っているわけです。

つまり、FXというのは、証拠金を担保に差し出し、その何倍かのお金を借りて外国の通貨を売買するというものなのです。(証拠金の何倍の取引ができるのかということが、レバレッジ(証拠金倍率)ということになります。)

ところで、借金なんかして大丈夫なのでしょうか? お金を借りて売買する仕組みがどうなっているのか見てみましょう。

例えば、FX会社に4万円の証拠金を預け、1万ドルを買ったとします。1ドル82円なら1万ドルは82万円分の買い物です。FX会社に開設したあなた名義の口座には、証拠金の4万円に加え、(82万円の借金で買った)1万ドルが入って来ます。(82万円を売って1万ドルを買う。)

今度は、1ドル83円になったときに、その1万ドルを誰かに売りました(売り値83万円)。すると、83万円が手に入るわけですから、その中から、借りた82万円を返済し、差額の1万円が自分の儲けとなるのです。 では、このとき、あなたの口座に83万円が入ってくるのかといえば、そうではありません。82万円で買って83万円で売ったので儲けは1万円。 その1万円だけが入って来ます。 そして、証拠金の4万円に儲けの1万円が加わり、あなたの口座の証拠金が5万円になるのです。
(82万円の借金で買った1万ドルを83万円で売れば、その瞬間に82万円の借金は自動的に返済されるので、儲けの1万円だけが自分の証拠金に加えられるという仕組みです。)

逆に、1ドル81円(売り値81万円)で売れば1万円損しますが、この場合は、82万円の借金を返済するにあたり、不足分を自分のお金から返済する必要があります。そこで、その引き当てとなるお金(保証金)が要求され、 それがFXにおける証拠金ということになります。損失の1万円は証拠金から差し引かれ、あなたの口座の証拠金が4万円から3万円になるのです。(借金の81万円+証拠金から1万円=合計82万円が返済)

FXでは、(新規で)1万ドルを買う ⇒ (決済で)1万ドルを売る ⇒ 証拠金が増える(減る)という流れしか目に見えませんが、実際には、借金による通貨の売買であり、 反対売買する(買ったら売る、売ったら買い戻す)ことによって借りたお金は返済されます。あとはその1万ドルを運用して生じた儲けと損の差額だけを、あなたの口座の証拠金でやり取りするわけです。
(お金を借りて)1万ドルを買う ⇒ 1万ドルを売る(お金を返す) ⇒ 証拠金の増減(儲けと損の差額のやり取り)
なお、証拠金はあなたのお金ですから、銀行預金口座と同様に引き出すことができます。

このように、直接現金や有価証券の受け渡しを行わずに、反対売買することによって生じた差額のみで決済するやり方を差金決済と言いますが、これはFX、CFD、先物取引などで行われています。儲けや損の差額だけのやり取りですから、少ない証拠金を預ければ済むのです。(82万円の貸し借りが、あなたの口座で直接やり取りされておらず、1〜2万円の儲けと損の差額だけをやり取りするので、口座に4万円を預ければ済む。)

以上のように、FXというのは、元手が少なくても、お金を借りて大きな金額で外国の通貨を売買することができ、決済(反対売買)して借りたお金を返し、儲かれば、その儲けはそのままもらえ、損すれば、預けた担保(証拠金)から差し引かれるという仕組みなのです。(FX会社の取り分、手数料・スプレッドもあります。)

ですから、たとえ82万円を借りたとしても反対売買して返せば良く、損失が発生した場合には、その損失が証拠金の範囲内に収まっている限り、借金地獄に陥るということはありません。

では、損失が証拠金の範囲を超えてしまったら・・・

完璧な借金です。でも、こうなることは滅多にありません。なぜかというと、そうなる前にゲームオーバーするからです。(★例外あり。次ページ「FXで借金になる場合」参照)

お客さんに多大な損失を与えてはいけませんし、FX会社自身、お金が回収できないと困りますから、ある一定のレベルまで証拠金が減ってくると、自動的に決済させられるのです。お客さんの口座がマイナス(借金)に突入する前に、強制終了となるのです。

例えば、82円で1万ドル買った場合に、それが80円まで下落すると2万円の損失が発生しています。4万円の証拠金を預けていた場合、証拠金は2万円に目減りしています。しかし、自分としては、損をしたくないから売りたくない。このまま辛抱すれば相場が好転し、いずれ83円になって儲けを出せると思っても、 そのFX会社のルールで、証拠金が50%になったら強制決済(ロスカット)すると決まっていたら、勝手に売られてしまうのです。あなたの口座の証拠金が2万円になって、借金に突入する前にゲームは終了です。

FXというと、レバレッジとか証拠金とかいう言葉が出てきて、大きな借金でもしてしまいそうな怖いイメージがありますが、無理をしないで適切に管理すればそんなことはないんですね。FXの仕組みがおわかりいただけましたでしょうか。

PS
負けを取り返そうとして、証拠金を増やそうとして、自分でサラ金から借金したら、それは本物の借金です。借金してまでFXをやるべきではありません。お気をつけください。



【 注意 】
@ 通貨を売買するために必要な証拠金の額や強制ロスカットの仕組み・割合については、各FX会社によって異なりますのでご確認ください。

A FX会社が倒産した場合に預けた証拠金が返ってくるかどうかは、信託保全という措置が取られているかどうかにもよりますのでご確認ください。(現在は、法改正により、国内FX業者は全て信託保全されています。(信託保全制度については、「FXのリスク/大損」をご覧ください。)

B 強制ロスカットの仕組みがあれば、原則として借金になることはありません。しかし、それは強制ロスカットの仕組みがきちんと機能した場合の話であり、強制ロスカットが事前の予定通りに働かない事態に遭遇すると借金になる可能性があります。FXで借金になる場合については、次ページをご覧ください。


 FXで借金になる場合 〜証拠金の口座がマイナスになるとき〜







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